随庵コレクション(第5回)
どこからか梅の花びら湯にうかぶ 敬雄
石垣にゆぶねの春日ゆらいでいる 敬雄
大きな苺で大笑い としこ
つり橋の向こう側に誰もいない としこ
雪祭り終わってまた雪 ゆ
雲があってペンギンもゆったり飛ぶなあ ゆ
あなたがいるから死なないという女がいてまた桜 ゆ
ブラインドから見る細長い街道 芳江
嫁の刈ってくれる頭おまかせ 多喜夫
ふとん乾燥機かけてくれてある音 多喜夫
新しくできた家の窓に人形の背中 啓司
荷台から空に向かってマグロの尾びれ 啓司
河原に住む人のテントにも灯がある 幸一
うれしい朝の稜線のなだらか 水娥
病む足洗った白さなど墓石を洗う 昭代
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